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非金属ばね (3) 気体ばね

ばねの分類と種類について
ばねは多種多様な種類があり、大きさもさまざまです。
ばねの分類としては、大別すると下記のようなものがあります。
(1)ばねの形状による分類
(2)ばねの材料による分類
(3)ばねの製造方法による分類
(4)ばねの特性による分類
(5)ばねの用途による分類
>(1)ばねの形状による分類
>ばね製品紹介
ばねの材料による分類について
ばねの主な分類のうち、「(2)ばねの材料による分類」には、主として次のようなばねの種類があります。
1.金属ばね-鋼材のばね
2.金属ばね-非鋼材のばね
3.非金属ばね
ここでは、「(2)ばねの材料による分類」の「3.非金属ばね」について説明します。
>1.金属ばね-鋼材のばね
>2.金属ばね-非鋼材のばね
非金属のばねについて
ばねは金属以外の材料でも、伸びて元に戻る材料なら、ばねの材料として利用できます。
非金属のばねとしては、木材ばね、樹脂ばね、繊維強化ばね、セラミックばね、気体ばね、液体ばね、磁気ばねなどがあります。
ここでは、非金属ばねの第3回目として、気体ばねについて説明します。
>非金属ばね(1) 木材ばね・樹脂ばね・繊維強化材ばね
>非金属ばね(2) セラミックばね
気体ばね
気体ばねは、圧縮した気体の弾力を利用したばねです。
気体ばねは、一般的にはヒダや蛇腹などの構造(ベローズ型)をしています。
気体ばねの特徴
気体ばねは金属ばねに比べて、ソフトで高い振動抑制効果があります。
主に鉄道車両やバスなど大型自動車の防振対策や乗り心地の向上に使用されています。
また気体ばねには、コイリングばねで発生するようなサージング現象がないのが特徴です。
サージングとは、ある一定の振動周期になると共鳴して異常な振動や騒音を引き起こし、設備の不具合を引き起こす現象のことをいいます。
気体ばねのデメリットとしては、構造が複雑で高価格なる点があげられます。また、気体ばねはメンテナンスする必要があり費用が高くつきます。
気体ばねは金属ばねより耐久性が劣るため、過酷な環境で使用する車両の場合には不向きな傾向があります。

気体ばねの種類
気体ばねの種類には、空気ばね、アルゴンガスばね、ヘリウムガスばね、などがあります。
空気ばね
空気ばねは、気体ばねの中でも最も一般的に使用されている気体ばねです。
空気ばねの最大のメリットは、空気のコストは無料だということです。

アルゴンガスばね
アルゴンガスは、空気よりも重たいです。アルゴンは空気の1.4倍の重さがあります。
空気は酸素を含むため物質を酸化させますが、アルゴンは化学的に安定して不活性なため、酸化防止や断熱などの性質があります。
アルゴンガスばねは空気ばねに比べて、耐酸化や断熱が必要な場合に有利といえます。
コスト的には、アルゴンガスは窒素や炭素ガスに比べて高価な気体になります。

ヘリウムガスばね
ヘリウムガスは、空気よりも軽いです。ヘリウムは空気の約7分の1の重さです。ヘリウムは軽いため、空気の中で浮力が働きます。
また、熱伝導率が空気の約6倍で、冷却効率が高い性質があります。極低温環境でも気体の状態で存在できます。
ヘリウムガスばねは空気ばねに比べて、極低温で使用する場合でも安定的にばねとして作用することができます。
ヘリウムガスばねのデメリットとしては、ヘリウムが空気中にほとんど存在しない貴重な資源であるため、昨今は世界的な供給不足でコストが高騰する傾向にある点です。

監修者

フセハツ工業株式会社
代表取締役社長 吉村篤
2000年、ばねの総合メーカー「フセハツ工業株式会社」に入社。
2013年、四代目代表取締役社長に就任。
一般社団法人 日本ばね工業会 会員
日本ばね学会 会員
公益社団法人 大阪府工業協会 評議員
東大阪市工業協会 理事
東大阪商工会議所 議員
特定非営利法人 新共創産業技術支援機構(ITAC)理事
一般社団法人 大阪溶接協会 会員
一般社団法人 布施交通安全自動車協会 理事

